タイ戦のハリル采配は成功?失敗?今後の代表キーマンを考える。

9月6日にFIFAワールドカップロシア大会アジア最終予選、タイ対日本が行われた。試合は、日本代表が原口元気と浅野拓磨のゴールにより、2-0で勝利した。
アウェイでなんとか勝点3と掴んだ結果は、最低限の収穫と言える。また、UAE戦では先発で使わなかった原口元気、浅野拓磨がゴールを挙げ、山口蛍が中盤で効いていたという事実もある。
しかし、この試合では攻撃陣が今ひとつパッとせず、圧勝してもおかしくない試合内容にも関わらず2ゴールで試合終了となった。

 

なぜ、香川真司をフル出場させたのか

試合前には、香川真司が負傷中との報道があり、清武弘嗣の先発が予想されていた。そんな中、ハリルホジッチ監督は『10番』香川真司を強行出場させた。
各メディアの採点で、両チーム最低点だった事が示すように、この試合の香川のパフォーマンスは、全く満足いくものではなかった。決定的なチャンスを2度外し、中盤でのボールロストも目立っていた。にも関わらずハリルホジッチ監督は、香川を90分間フル出場させた。

 

妥当に見える交代策

ここでこの試合の交代策を振り返ろう。
スタメン出場させた浅野拓磨をフルで使うつもりはなかったはずで、武藤嘉紀と交代させるのは試合前のプラン通りだろう。後半に入って圧倒的に運動量が落ちた本田圭佑に代えて、Jリーグで結果を出している小林悠を使うのも頷ける。そして最後の1枠は、全力で走り切った原口元気に代えて宇佐美貴史を投入。これで交代枠の3枚を使い果たした。
一見妥当とも言える交代策ではあるが、どこかに疑問が残る。

 

交代のタイミングと清武弘嗣

まずは、1点差の難しい試合展開が続いたとは言え、選手交代が遅すぎたのではないだろうか。後半、タイのディフェンスラインの足は止まっており、中盤には大きなスペースがあった。後半20分〜25分の時間帯に、2列目にフレッシュな選手を入れる事はできたはずだ。
次に、決してベストコレクションとは言えない香川をなぜフル出場させたのか。10番を背負うからと言って、毎試合その選手を使い続ける必要はない。期待をしているのはわかるが、より状態が良い清武弘嗣を使っても良かったのではないだろうか。

 

これからの代表キーマン

長らく香川真司と本田圭佑の2大エースと言われていた日本代表は、そろそろ変革を求める時期だ。2人の選手に実力がある事は確かだが、他の選手と比較して圧倒的な技術力や、存在感が今はない。2年後のワールドカップを見据えても、2人が絶対的なエースであり続ける必要はない。
また、2010年から代表のキャプテンを務めている長谷部誠も、ここ最近の試合では精彩を欠いている。
この先を考えると、セビージャで存在感を発揮しつつある清武弘嗣や、Jリーグで圧倒的なパフォーマンスを維持する柏木陽介、大島僚太などを育てていく必要があるのではないだろうか。長谷部の位置に山口蛍を置き、攻撃的なボランチとして柏木や大島を起用するべきだ。なお、この試合で大島僚太はサブのメンバーにも入っていない。

 

結果的に2-0で勝利した点は評価できるが、選手の状態や試合展開を読んで采配をしていれば、より有利に試合を進められたかもしれない。
原口と浅野を先発出場させ、両選手がゴールを挙げて勝利を収めたのは采配による勝利でもあるが、今後チームの核となる選手を発掘するという最重要ミッションが残されている。

 

画像出典:フットカルチョ