ACミランは本当に復活するのか??大型補強の陣容に迫る!!

 今オフ大型補強を敢行しているACミラン。ヨーロッパのビッグクラブがシーズン開幕前の調整として参加したインターナショナル・チャンピオンズカップでは、ドイツ王者・バイエルン・ミュンヘンに4-0と大勝をおさめた。昨季もセリエAで6位に終わり、4年連続でチャンピオンズ・リーグの出場権も逃した“落ちた名門”は、今季復活に向け本気になっている。トータル11編集部では、ACミランの大型補強を検証し、名門復活の可能性を探った。

 昨季のミランはセリエAで18勝9分け11敗の6位。得点数57でリーグ10位、失点数45で5位というデータをみれば、やはり得点力不足という点がクローズアップされる。

 オフェンシブな選手で注目を集めたのは、まず若きポルトガル代表FWアンドレ・シウバの獲得だ。まだ21歳ながら185センチの長身に加え、狡猾さを兼ね備えてペナルティーボックス内で勝負するストライカーは、昨季ポルトで32試合16ゴール。バイエルン戦の出場はなかったが、ポルトガル代表でもクリスチアーノ・ロナウドの後を継ぐ次世代エースとして期待されている逸材だ。またバイエルン戦では、ユース育ちの19歳FWクロトーネが2ゴールと猛アピール。若手を積極起用するモンテッラ監督ならば、今後もチャンスを与えられても不思議はない。

 さらに契約満了で退団した日本代表MF本田圭佑に代わり、新たに10番を背負うことになったトルコ代表MFハカン・チャルハノールも話題を集めた。高い技術で攻撃にアクセントを加え、トップ下やサイドMFでの起用が予想される23歳の武器は、右足から繰り出される高精度のFK。昨季まで所属したレバークーゼンでも何度も直接FKを決めており、ブンデス屈指のフリーキッカーとの呼び声も高かった逸材だ。またラツィオから元アルゼンチン代表MFビリアも獲得。中盤の底でゲームをコントロールし、セリエAでの経験も豊富な31歳の補強は、前線のタレントを生かすための大事なピースだ。

 またフリーキッカーとしては、ヴォルフスブルグから獲得したスイス代表DFリカルド・ロドリゲスも注目だ。左サイドバックを主戦場に、強烈な左足で攻撃の局面にも絡む24歳は、他のビッグクラブからも興味を集めていたが、新天地にミランを選んだ。チャルハノールと左右のキッカーが並べば、セリエAのGKたちも読みづらい状況になるだろう。
 
 一方で守備面では、ユベントスから獲得したイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチが大きい。ユベントスのセリエA6連覇に大きく貢献してきたセンターバックは、190センチの高さ、抜群の読みの鋭さなどDFに必要な要素を兼ね備えたまさにワールドクラスの実力を誇る。30歳と経験値からいっても脂がのっており、DFリーダーとして“寄せ集め感”のあるチームをまとめるキーマンとなることは間違いない。

 また移籍の噂があったGKジャンルイジ・ドンナルンマも契約を延長し、残留が決定。弱冠18歳で、将来はイタリア代表でもGKジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス)の後継者として確実視されている逸材の確保は、何より大きい。さらに実兄のGKアントニオ・ドンナルンマまでギリシャのアステラス・トリポリスから獲得した。27歳のアントニオは、弟ジャンルイジまでは及ばないが、こちらもギリシャでキャリアを積んだ実力派だ。兄弟で1つのポジションを争うという状況だが、こちらは兄アントニオが弟のジャンルイジのサポートに回る形が多くなりそうだ。

 さらに“ラストピース”として噂に上がっているのが、マンチェスター・ユナイテッドからの退団が濃厚な元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチだ。かつて2010-11年シーズンにミランに加入した際は、1年目でクラブに7季ぶりとなるスクデッドをもたらした。さらに翌年は28ゴールでセリエA得点王も獲得。在籍はわずか2シーズンだったが、伝説としてミランの歴史に名を刻んでいる“キング・イブラ”。王が帰還すれば、超大型補強の大トリにもふさわしい。

 新生ミランのホーム・サンシーロでの今季初陣に、8月4日に行われたヨーロッパリーグ予選・クロヨーヴァ戦では、相手がルーマニアのクラブにもかかわらず、ヨーロッパリーグ予選として最高記録となる65763人の観客が訪れた。試合もクロトーネ、ボナベントゥーラのゴールで2-0と危なげなく勝利した。年間シートの初日の売り上げも昨季の10倍の売れ行きとなるなど、サポーターの注目も集めているミラン。栄光のグランデ・ミランの復活に、期待がかかるところだ。