ポジション別徹底比較!!日本代表のレギュラーにふさわしいのは誰だ!!(GK編)

 6月7日に行われる親善試合のシリア戦(東京スタジアム)、及び同13日のロシアワールドカップ・アジア最終予選イラク戦(イラン・テヘラン)のメンバー25人が発表された。今回の招集では、各ポジションで新戦力が招集。トータル11編集部では、各ポジションに選手たちの力量や現在の調子を分析し、日本代表のレギュラーにふさわしい選手を独断で挙げる。まず第1回はGK編だ。

 今回のGK招集は3人。

川島永嗣(34) メツ(フランス) 74試合73失点
東口順昭(31) ガンバ大阪   2試合1失点
中村航輔(22) 柏レイソル   0試合0失点    

 これまでハリル・ジャパンでは川島と正GKの座を争っていたGK西川周作(浦和)が、13年2月の親善試合ラトビア戦以来の招集外となった。そのため経験豊富なベテランの川島、Jリーグでは結果を出し続けているが、代表での経験は乏しい中堅の東口、リオ五輪世代で初招集の中村という3人が招集された。ここからは3人の状況を比較していく。

経験値

 日本代表での経験値は、南アフリカ、ブラジルと2度のワールドカップでも正GKを務めている川島が圧倒的だ。試合数は川島が74試合(73失点)、東口は2試合(1失点)、中村は0試合となっている。16年8月から所属するフランス1部・メツを含め、海外4クラブ(リールセ、リエージュ=ともにベルギー、ダンディー・ユナイテッド=スコットランド)でプレーしている経験も、他二人の追随を許さない。東口は年代別代表の経験もないが、中村はリオ五輪の大舞台を踏んでいる。国際経験という点では、東口より中村がややリードしているのかもしれない。

サイズ&身体能力

 身長は川島185センチ、東口と中村はともに184センチとGKとしては決して大きくはない。川島は幅の広い体を「盾」のように使い、相手に威圧感を与えるタイプのGKだが、スピードや瞬発力という点では決して優れていない。一方で東口、中村は、ともに抜群の瞬発力を生かして、シュートに反応するタイプ。ハイボールの処理ははどの選手も能力に大きな差はないと見るが、日本にはいない大柄な選手と日々トレーニングや試合で向き合っている川島に、アドバンテージがあるだろう。

現在の調子

 川島は昨夏に加入したメツで、入団当初は第3GKという扱いだった。加入後もベンチ外の日々が長かったが、4月18日のパリ・サンジェルマン戦でフランス1部リーグデビュー。その後は1試合を除いて正GKとして起用され、5月14日のトゥールーズ戦ではPKをストップしてチームを負けから救う引き分け(1対1)に導いた。この活躍でフランスの有力紙レキップが選ぶベストイレブンにも選出された。シーズン終盤のみの出場だったが、5試合にフル出場しており、現在の試合勘という意味では問題ないだろう。

 一方で東口、中村はともにJリーグで好調のチームを正GKとして引っ張っている。

 東口はビッグセーブの連発で、5月28日時点でリーグ最少の9失点と堅守を誇る2位・ガンバ大阪の守備陣を支えている。また中村も首位に立つ柏レイソルで、大きな存在感を発揮。5月20日のジュビロ磐田戦では、磐田のMF中村俊輔のフリーキックを驚異的な反応でセーブするなど、ピッチで結果を出し続けている。

総評

 上記の事項を総合すると、やはり川島の有利は動かないだろう。サッカー界にはGKは35歳ごろにピークを迎えるという考え方もあり、やはり経験値で圧倒的な川島を外す理由は見当たらない。

 しかしフィールドプレーヤー以上に、GKは世界との差は大きい。ドイツでプレーする香川(ドルトムント)や大迫(ケルン)、イングランドの岡﨑(レスター)や吉田(サウサンプトン)、そしてスペインの乾(エイバル)と、フィールドプレーヤーは現在の3大リーグ(プレミアリーグ、リーガ・エスパニョーラ、ブンデスリーガ)で多くの選手がプレーしているが、GKはワンランク落ちるフランスで川島がプレーしているのみだ。

 さらに現在、世界を代表するGKを見回してみれば、ユベントスのイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン(39歳、191センチ)、マンチェスター・ユナイテッドのスペイン代表GKダビド・デヘア(26歳、193センチ)ら、身長190台はもはやスタンダードとなっている。ハリルホジッチ監督も「190センチ以上のGKが日本にも出てこないといけない」と訴えていた。日本人は身体的な不利がある中で、さらにJリーグでのプレーのみにとどまっていては、世界との差は開く一方だろう。東口は年齢的に難しいが、将来的に見れば中村はぜひ早めに海外でのプレーを選択し、川島に匹敵する経験値を蓄えて欲しいところだ。