新戦力続々! ハリル・ジャパンのポジション争いを大予想!!

 6月7日に行われる親善試合のシリア戦(東京スタジアム)、及び同13日のロシアW杯:アジア最終予選イラク戦(イラン・テヘラン)のメンバー25人が発表された。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は、これまでの常連組だったDF森重真人(FC東京)、GK西川周作(浦和)、MF清武弘嗣(C大阪)、FW宇佐美貴史(アウクスブルク)を外し、ブルガリア1部ペロエでプレーするMF加藤恒平、浦和のDF宇賀神友弥、ガンバ大阪のDF三浦弦太、柏レイソルのGK中村航輔を初招集した。

以下が招集メンバー。※が初招集組。
GK 川島永嗣(34) メツ(フランス)        
   東口順昭(31) ガンバ大阪 
  ※中村航輔(22) 柏レイソル               
DF 長友佑都(30) インテル(イタリア)     
   槙野智章(30) 浦和レッズ 
  ※宇賀神友弥(29) 浦和レッズ      
   吉田麻也 (28) サウサンプトン(イングランド)
   酒井宏樹 (27) マルセイユ(フランス)
   酒井高徳 (26) ハンブルガーSV(ドイツ)
   昌子源 (24) 鹿島アントラーズ            
  ※三浦弦太 (22) ガンバ大阪         
MF 今野泰幸(34) ガンバ大阪        
   倉田秋 (28) ガンバ大阪         
   香川真司 (28) ドルトムント(ドイツ)  
  ※加藤恒平(27) ベロエ(ブルガリア)        
   山口蛍 (26) セレッソ大阪          
   遠藤航 (24) 浦和レッズ            
   井手口陽介(20) ガンバ大阪           
FW 岡崎慎司(31) レスター(イングランド)  
   本田圭佑(30) ACミラン(イタリア)    
   乾貴士(28) エイバル(スペイン)      
   大迫勇也(27) FCケルン(ドイツ)    
   原口元気(26) ヘルタ(ドイツ)       
   久保裕也(23) ゲント(ベルギー)       
   浅野拓磨(22) シュツットガルト(ドイツ2部) 

 今回外れた西川、森重、清武、宇佐美の4人は、ハリル・ジャパンでも出場機会を与えられてきたメンバーで、単なるサブメンバーの入れ替えではとどまらない。この選手たちが外れたことにより、レギュラー争いは激化する。ポジションごとに、その争いの構図を予想してみた。

GK編  ベテラン川島が一歩リードか・・・中堅と若手の突き上げに期待!!

 これまでは西川と川島の正GK争いという構図だったが、西川の離脱により前回の最終予選でも好プレーをみせた川島が一歩リードだろう。メツでも出場機会をつかみ、最大の懸念事項だった試合勘にも問題はない。Jリーグで好調のガンバ大阪において高いパフォーマンスを披露する東口、そして若さと勢いのある中村が、どこまで対抗できるかが注目だ。

DF編  吉田の相棒は誰? 注目のセンターバック争い

 森重というこれまで不動のレギュラーといってもよかった選手が外れたことで、センターバックは吉田の相棒役に大きな変化が生まれる。候補は槙野、昌子、初招集の三浦となる。槙野は浦和で3バックの一角をしてプレーしており、これまではサイドバックもこなせるバックアッパーとして見られていた。身体能力の高さは折り紙付きで、チームをポジティブな方向に向けるそのキャラクターも特徴だ。昌子、三浦はともにバランスのとれたセンターバックで、ビルドアップ、スピード、対人能力とJリーグでは高いレベルにある。このふたりを比較すれば、昨年クラブワールドカップも経験している昌子に、現時点では軍配が上がるだろう。しかし清水エスパルスから今季ガンバ大阪に加入し、すぐにレギュラーを獲得した三浦はJリーグでも注目の急成長株。日本代表という環境でさらなる進化が見られれば、年齢的にもチャンスを与えられても不思議はない。
一方でサイドバックはこれまでと同様、左の長友、右の酒井宏樹、左右どちらでもプレー可能な酒井高徳の3人がベースとなるのは間違いない。初招集の宇賀神は左サイドバックで試されるもようだが、3バックを採用する浦和では4バックでの経験が少ないため、どういった化学変化をもたらすのかに注目だ。

MF編  ハリル色がじわり。最も激しいポジション争い

 中盤の構成は、清武が外れたことでデュエルを好むハリル色がますます強まった印象だ。クリエイティブな発想で攻撃の司令塔となるタイプは香川のみ。攻守にアグレッシブなプレーが持ち味の倉田は、Jリーグでも絶好調で清武よりインパクトを残している。そして攻撃というよりは守備に特徴を持つタイプが、今野、山口、遠藤、井手口、そして加藤と5人も招集されている。約2年ぶりの招集となった3月のUAE戦で、1ゴールも挙げて勝利の立役者となりながら、左足の小指を骨折して離脱した今野は、いまだJリーグの試合で復帰していないにもかかわらず招集された。ボールを奪うこともでき、機を見た攻撃参加でゴールも奪える万能型MFへと年齢を重ねて変貌しようとしている今野に、指揮官の信頼度が高まったことがうかがえる招集だ。一方でボール奪取力に優れる山口とタイプが似通った選手が、代表復帰の井手口、初招集の加藤と招集された。これは山口のバックアップ、もしくは取って代わる選手を探しているハリルの意向が透けて見える。ドルトムントでも好調を維持している香川が攻撃の軸となる可能性は高く、攻撃的な戦いを見せたいならば倉田や今野をインサイドハーフに置き、アンカーに山口を置く形が想定される。そして守備に重きを置くなら、香川をトップ下にしてダブルボランチに山口と今野、または今野に代わりバランス型の遠藤、またはボールハンター型の井手口を置くという可能性もある。加藤の能力は未知数だが、J2やヨーロッパのモンテネグロ、ポーランドなどでたたき上げてきた雑草のパワーも、もちろん注目に値する。負傷中の長谷部がいない間に、中盤のレギュラー争いも激化することは間違いない。

FW編  原口VS乾!! 注目は左FW

 3トップは中央に大迫、右に久保とヨーロッパの舞台で結果を出しているふたりがレギュラーとして起用されるだろう。一方で左はエース格の原口がいるが、ここにブンデスリーガでまったく結果を残せない宇佐美に代わって、リーガ・エスパニョーラでバルセロナ戦でも2ゴールを挙げるなど結果を残し、今“旬な”選手とも言える乾が招集された。攻守に戦えて日本代表ではゴールという結果も出し続けている原口と、その柔らかなボールタッチから繰り出すドリブルを持つ乾とのポジション争いもおもしろい。またこれまで日本代表を支えてきた本田、岡﨑のふたりも、このままやすやすとポジションを明け渡すとは考えにくい。どのポジションでも安泰の選手はおらず、誰が先発のピッチに立つのかも注目だ。