不本意なシーズンを過ごした名門に突如として現れた17歳の新星、カイ・ハヴェルツ!(動画あり)

不振に喘いだ名門に現れた新星カイ・ハヴェルツ

 先日長いシーズンに幕を下ろしたブンデスリーガ。かつてはMF細貝萌が所属していたことで日本人にもよく知られ、直近4シーズン連続でCL出場権を獲得してきた名門バイエル・レヴァークーゼンは、降格争いこそ抜け出しはしたものの12位という成績で、15位で終えた02-03シーズン以来となる低迷を経験した。

 55失点という守備の崩壊が大きな要因ではあるが、得点数は上位の5クラブに次ぐ53ゴールと爆発力を発揮した。苦しいチーム状況ではえてして突如として才能に恵まれた若手選手が台頭するが、後半戦で攻撃において大きな役割を担ったのが下部組織出身の17歳のMFカイ・ハヴェルツだ。

ルーキーイヤーで4ゴール6アシストと結果を出す

 ハヴェルツは11歳でレヴァークーゼンの下部組織に入団。現在まで6年間に渡って所属する中で、U-16ドイツ代表、U-17ドイツ代表としても常連として活躍してきた。負傷者の出たチーム状況もあり、昨年10月15日のヴェルダー・ブレーメン戦でブンデスリーガデビューを飾ると、着実に出場機会を増やして今年2月以降はスタメンに定着した。

 今月20日の最終節ヘルタ・ベルリン戦では2ゴールを決める活躍を見せ、シーズンを終えてリーグ戦24試合4ゴール6アシストという結果を残した。これはルーキーイヤーという点、1449分間というプレイ時間を考えれば十分に素晴らしい数字と言えるだろう。

メスト・エジルに憧れる生粋のファンタジスタ

 右サイドハーフで起用されることも多いが、ハヴェルツの本来のポジションはトップ下、あるいはシャドーストライカー。186cmという高身長ながら、意外性のあるパスと見る者を魅了するボールコントールからチャンスを創りだすプレーは、それを可能にするインテリジェンスも含め、自身のアイドルとして挙げた母国の先輩MFメスト・エジルに通ずるものがある。また、左利きながら逆足も器用に使える選手で、4ゴールのうちヘディングと右足で1ゴールずつ、そして左足で2ゴールとバランス良く点を取っている。

 一方で4ゴールを挙げてはいるものの決定力にはまだ課題を残しており、既に一級品のチャンスメイクに比べると自ら仕留める能力は明らかに不足している。守備面での貢献度も高いとは言えず、特に球際の激しさはこれからブンデスリーガが磨いていく必要があるだろう。

来シーズンは名門再建の旗頭に

 学校の試験のためにCLを欠場することが話題にもなったこの青年には国内のビッグクラブ、バイエルン・ミュンヘンがその活躍を注視しているとの噂もある。現時点でのステップアップはまだ時期尚早という印象が拭えないが、将来的な可能性に関して言えばそれを現実にするだけのポテンシャルは間違いなく持っている。

 しかし、まずは来シーズン以降もコンスタントに現在のクラブで結果を残す必要がある。シーズン途中に就任したタイフン・コルクト監督はクラブを離れることが決まっているが、クラブの志向するサッカーが攻撃的であることはおそらく変わらないだろう。その中で年齢には関係なく、名門再建の旗頭として存在感を強めることを期待したい。

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