【ワールドカップアジア最終予選】タイ代表に4-0で快勝した日本代表選手の採点はコチラ!!

 日本代表はアジア最終予選のタイ戦(2017年3月28日)、ホームの埼玉スタジアムで4―0と快勝し、6大会連続となるロシア・ワールドカップ出場に向けて、大きく前進した。
 
この勝利でサウジアラビアを抜き、B組の首位に浮上した日本代表。最終予選は昨年9月に行われた初戦のUAE戦に敗れる最悪のスタートを切ったが、これで3連勝。過去アジアでは、最終予選の初戦で敗れたチームは1度もワールドカップ出場に届いていないというジンクスがあったが、順調に勝ち点を積み上げて盛り返してきた。

ここではイレブン編集部がタイ戦のパフォーマンスを独自で採点!

 

GK川島永嗣 7・5
さすが2度のワールドカップも経験した男、と言わざるを得ない圧巻のパフォーマンス。前半は守備機会が少ない中で、終盤に訪れたピンチでビッグセーブ。後半は攻め込まれる時間帯が長くなったが、最後尾からチームを鼓舞してPKのピンチもストップした。所属先のフランス1部・メスでは第3ゴールキーパーの扱いを受けており、試合勘が懸念されていたが、そんな周囲の不安を吹き飛ばした。

 

DF長友佑都 5
昨年までアジアではこのインテルの左サイドバックのオーバーラップは驚異的な武器となっていたが、この日は凡庸なパフォーマンスでクロスの精度も今ひとつ。試合終盤には不用意なファウルでPKまで献上した。全盛期のゴムボールがはねるように瞬発力の高さを感じさせるプレーが減っているのは、年齢による衰えなのか、インテルでの出場機会減が影響なのか・・・

 

DF森重真人 4・5
イージーなパスミスを繰り返し、相手FWへの寄せの甘さも目立つなど、落第点と言える内容だ。鬼の形相でミスを指摘するセンターバックの相棒・吉田から不満げに目をそらすなど、連携面もうまくいっていないように映った。このパフォーマンスが続くようでは、若い昌子や植田にポジションを取って代わられることは確実だろう。

 

DF吉田麻也 5
試合終盤にコーナーキックを頭で合わせてだめ押しゴールは奪ったが、守備のリーダーとしてここまで格下のタイに押し込まれた試合内容では及第点は与えられない。序盤は落ち着きが目立ったが、試合が進むにつれて周囲のミス連発に引っ張られたかのように、パフォーマンスの質が低下。森重に対して何度もいらだったような表情を浮かべて、そのいらいらが自らのミスにつながったのでは、と気になった。

 

DF酒井宏樹 5・5
持ち味のオーバーラップから、味方のパスのずれを華麗なトラップとターンでカバーし、惜しいクロスを挙げたプレーは評価できる。マルセイユで数々のアフリカ人アタッカーと対峙している経験からか、フィジカル、スピードではタイのアタッカーに遅れをとるような場面はなかったが、いかんせんイージーなパスミスが多すぎる。やはりまだけがで長く代表を離れている右サイドバックの先輩・内田篤人の域には到達していないか。

 

MF山口蛍 5・5
基本的にはタイのメッシと異名を取るチャナティップの番人役を務めた。しかし前半途中からは158センチと小柄ながら、ボールをこねくり回す足もとのテクニックでは日本代表の面々にも引けをとらないタイのエースに手を焼き、バイタルエリアでかわされるシーンも。攻撃参加であわやのシュートを放つなど光るシーンもあったが、ボランチの核として期待する周囲の目を、納得させることはできなかった。

 

MF酒井高徳 5
本職はサイドバックだが、長谷部、今野、高萩とボランチに負傷者が続出した中、日本代表では初めてボランチで先発出場。ハンブルガーSVではボランチも務めるが、この日は期待されていた中盤のフィルターとしても、つなぎ役としても十分に機能したとは言い難い。DFラインからのパスを引き出した際、前を向くのを怖がっていたような印象だ。しかしもう少し周囲との連携などが高まってくれば、今後のオプションとしては可能性があるのかもしれない。

 

MF香川真司 6
体のきれは十分で、ゴール前での巧みなキックフェイントからDFをかわし、貴重な先制ゴールをたたき込んだ。あのアイデアは背番号10の真骨頂と言える。しかし近年の香川は、いかんせん格下相手との対戦でしか、輝きをみせていない。このゴールだけで「弱小キラー」という不名誉なレッテルを貼られ欠けているこの男の評価が高まったとは言えないだろう。

 

FW原口元気 5・5
なぜか“元気”がないように映った。アグレッシブな仕掛けは少なく、決定機に顔を出したシーンも皆無。ヘルタではカウンターサッカーに適応しているだけに、やや上から目線で戦える試合では、持ち味が発揮しにくいのかもしれない。しかし献身的な動きは健在なだけに、今後ワールドカップの本番も見据えると、外せない存在であることは間違いないだろう。

 

FW久保裕也 8 MVP
1得点2アシストと文句なしの結果を残した。ストライカーとしての評価が高いが、この日は右サイドからの正確なクロスで2得点を演出。さらにタイに押し込まれていた後半には、フリーだったとはいえ利き足とは違う左足で強烈かつ正確なミドルシュートをたたき込んだ。シュートだけではなく、パスも含めたキック精度の高さを示し、今後のさらなる可能性を感じさせた。

 

FW岡崎慎司 6・5
まさに代名詞と言えるダイビングヘッドで、日本代表通算の50得点を挙げた。UAE戦でみせた大迫のポストプレーとは精度に差はあったが、後方からのパスを柔らかいトラップでおさめたシーンなどは、レスターで出番に恵まれなかった苦境を乗り越え、まだまだ成長しているような印象を受けた。やはりDFラインのすきを狙う動きは秀逸だった。

 

【交代出場】 

FW本田圭佑(66分イン、原口アウト)5・5
これまでは右サイドで起用されてきたが、この日は左サイドFWで投入された。香川、岡崎との息のあったコンビネーションから決定機をつくったが、やはり動きに切れ味や往年のパワーは感じなかった。ACミランで出場機会がほとんどないという現状は、近年日本代表を引っ張ってきたエースを、確実に衰えさせていると感じてしまった。

 

MF清武弘嗣(74分イン 香川アウト)6
正確なコーナーキックから吉田のゴールをアシストと、短い時間でもきっちりと得点に絡んできた。誰とでもコンビネーションを合わせられる岬太郎くんばりの能力を持っており、久保との相性も良さそう。今後も香川とのポジション争いは続きそうな気配だ。

 

FW宇佐美貴史(84分イン、久保アウト)採点なし
アウクスブルクでもほとんど出番がなく、もはやハリルホジッチ監督のごひいき枠での代表入りといった印象だが、この日も短い時間では存在感は見せられず。終盤に訪れたシュートチャンスでもボレーはヒットせずに大きく枠を外れた。こんな状態なら、横浜マリノスで好調の斉藤学を見たかった、という声が挙がるのは避けられないだろう。

 

ヴァヒド・ハリルホジッチ監督 6
UAE戦の中盤にアンカー、ふたりのインサイドハーフを置いた4-3-3から、ダブルボランチ、トップ下を置く4-3-3へと布陣変更して臨んだ。試合は前半に2点を奪う楽な展開だったが、その後は久保のゴールが生まれるまでは格下相手に大苦戦。奇策とも言える酒井高徳のボランチ起用は決してはまったとは言えなかったが、勝ち点3を積み上げて首位に躍り出たことで、及第点と言える結果だろう。

今後は長谷部、吉田、原口とチームで代わりのきかない存在となっている選手たちが不在となった際、どのようなアイデアを発揮できるか。指揮官の真の手腕が問われるのも、ここからになるだろう。